田中信康のESG情報発信のススメ(6)<br>持続的成長に向けた強い「意志」

田中信康のESG情報発信のススメ(6)
持続的成長に向けた強い「意志」

2016年リリースされた「トヨタ環境チャレンジ2050」は、多くの関係者の注目を集め、海外にならい国内企業経営に長期思考の重要性を認識させる一つのきっかけになったともいえよう。2016年5月のトヨタ自動車2016年3月期決算発表において、経営トップから「私たちの『意志』」という言葉が発せられたことは実に印象的だった。あれから、まもなく1年が経とうとしている。
(オルタナ総研 事務局長 / サンメッセ株式会社 執行役員 営業企画部長 田中信康)

主にIRを中心とした資本市場で長い経験をもつ筆者は、現在も複数企業の決算説明会にて直接、経営者のプレゼンテ―ションを見聞きする機会をいただいている。そんな中、2016年5月に参加したトヨタ自動車の決算説明会で、実に印象的な場面に立ち会った。

2016年3月期の決算発表説明を終えた豊田社長が「私の経営に対する考え方についてお話しいたします」とし、下記3点を「私たちの『意志』」として発せられた。

最後にこれらの「意志」に対して、「本物かどうかが試される年です」と付け加え、「何かが起きてから対応するのではなく、どのような状況にあっても上記3つの『意志』をぶらさず変化に立ち向かい乗り越えていく、それこそが今やらなくてはならないことだ。持続的成長のためには、これまでのセオリーはこれからのセオリーにならない」と発言されて閉会した。

ご承知の通り「トヨタ環境チャレンジ2050」で掲げられた目標には、新車CO2ゼロチャレンジを掲げるなどライフサイクルアセスメントの中で排出するCO2をゼロにすると標榜されており、果敢なチャレンジである。言うなれば、これまでのクルマづくりのセオリーに頼らぬトヨタ自動車の宣言(決意)ともいえよう。

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